toranekodoranekoのブログ

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なぜ、日本政府が作るソフトウェアは使えないモノばかりなのか?

なぜ日本政府のソフトウェアが失敗だらけなのか。
とてもわかりやすい分析です。
「Windows 95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアの中島聡さんが書いた記事です。




①事態
「雇用調整助成金」のオンライン申請でシステムトラブル発生。
原因は、「同じタイミングで申請した人に同じIDが割り振られ、先に登録した人の氏名、携帯電話番号、メールアドレスなどが見られるようになっていた。パスワードや給与情報も見られるようになっていた可能性があるという。」
大学でコンピュータ・サイエンスを勉強した人であれば、こんな初歩的なミスは決してしない!


②原因
(わかりやすいのでそのまま引用します。)「
政府から受注したITゼネコンには自らソフトウェアを書く人・書ける人がおらず、仕様書を書いて下請けに丸投げするだけ
その下請けは、大学でちゃんとソフトウェアの勉強をしていない文系の派遣社員を低賃金で雇い、劣悪な労働環境でコードを書かせている
書かれたコードをレビューをする習慣やシステムが存在しない
クライアントの打ち合わせ、仕様書の作成、見積書の作成などには膨大な時間を書けるわりに、コードのクオリティを上げることには時間をかけない
ITゼネコンには役所からの天下りが、下請けのソフトウェア会社にはITゼネコンの天下りが役員・顧問・相談役として働いており、ほとんど仕事をせずに「口利き」だけをして高給をもらっている。
などの、日本特有の事情があると考えて間違い無いと思います。


③これについての明快な処方箋も上記の記事にありますのでぜひお読みください。


お役所のソフトウェアだけの問題ではありません。
実際に手を動かす専門家をどれだけ大切にしているか、それとも単なる使い捨ての労働力と扱っているのかです。
我国の強さは、新卒で入社した社員をともかく現場で鍛え上げ、たたき上げてから、管理職へと引き上げてきた事です。現場を知る者が管理職になり、経営者になり、現場を大切にしながら、会社を動かしてきたのです。
現場の大事な仕事を下請に出し、非正規労働者におしつけ、現場感覚を失った人間が管理者、経営者として、会社を間違った方向に動かしてきた。
官庁では、それがもっと大々的に行われてきたのです。
優れた現場は、コストをかけて守り抜かなければならないのに、コスト削減圧力を現場に押し付けて、組織の一番大切な財産を蹂躙してきたのです。


中島聡さんの次の記事もぜひお読みください。



「シェフがレシピだけ書いてキッチンにも立たないレストランには行きたくないし、ましてや自分で料理したこともないシェフが書いたレシピを元に作った料理がおいしいわけがない。」


なおこの記事にも注意してください。

一般社団法人コード・フォー・ジャパン(以下「Code for Japan」)と有志のエンジニアらによる開発を取りまとめてきた接触確認アプリ(呼称「まもりあいJapan」)が、厚生労働省主体で開発する決定が行われました。
折角の接触確認アプリが官庁の重層的な開発の仕組みの中で、歪められ捻じ曲げられることがないのか、しっかり見ておく必要があります。



銅鑼猫

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