「唯一の選択肢」「先送りは許されない。」はペテン師と愚か者の常套句
「福島第一原発汚染水問題」「辺野古基地問題」
Ⅰ.福島第一原発汚染水問題
福島第一原発の汚染水については、海洋放出が唯一の選択肢であり、先送りが許されないのだそうです。
このままでは原発の敷地がタンクでいっぱいになり、廃炉処理もできなくなる、等と語られています。
石油備蓄の大型タンクを使うといった選択肢は検討されていないのでしょうか。
ある程度長期間の備蓄を覚悟して、お金をかければよいのです。
海洋放出したらもはや取り返しはつかないのです。
「トリチウムだけなら海洋放出は実績があり、危険性がない」などと言われますが、福島第一の今回の問題は、通常の原発稼働で発生するトリチウム水ではありません。
異常なプロセスで発生した汚染水を、やっとこさで処理をした、そのようなものであり、他の放射性物質が含まれているとか、様々な問題が残されている可能性は十分にあります。(注:11月3日15時30分追記)
【解決策その1】石油備蓄の大型タンク
現在の高さ直径12メートルのタンク一基の容量は1000~1300トン。
石油備蓄タンクなら一基でその100倍程度の容量があります。
内径81.5メートルです。外径を100メートルとしても、現在のタンク10基程度の敷地面積で足りる計算です。(注)この数字については、もう一度精査します。
「内径81.5m、高さ24m(ビル7階相当の高さ)、中身は約11.1万キロリットル(ドラム缶55万本)の油が入っているよ。周囲の長さは大人の人が手をつないで200人も必要なんだよ。
ジャンボ旅客機がまるまる一機入る大きさなんだよ。」
【解決策その2】
大型タンカーを汚染水備蓄に使う方法もあります。かつてオイルショック時代にタンカーによる石油備蓄が検討されました。
唯一の選択肢、先送りは許されない、これらは、人をペテンにかける場合の常套句であり、愚か者が思考停止に陥るときの逃げ口上です。
Ⅱ.辺野古基地問題
似たようなことは「辺野古が唯一の選択肢」といった場面でも語られています。
重要な軍事基地をマヨネーズ地盤の上に10年かけて建設するなどというのが、防衛上どれだけ愚かな施策であるかは明らかです。
重要な軍事基地は、陸上に作るべきものです。仮に攻撃を受けてもすぐに修復ができる。
また更に言えば、万一のときには、長い滑走距離を要する大型輸送機などが発着できなければなりません。
それらを踏まえてキャンプシュワブに基地を作るという構想もあったのです。
いつの間にやら辺野古だけになってしまいました。
このあたりの経緯については、次の書籍を参照ください。
銅鑼猫