toranekodoranekoのブログ

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メヒコで出会った素敵なアミーゴ(メキシコで出会った素敵な友達)

【17年2月10日メキシコのホームステイ交流体験報告】(ニック&アーニャ)


年末年始にかけて多言語広場セルラスの幾人かの仲間がメキシコ(メヒコ)にホームステイに行きました。2月に報告会がありました。興味深い内容を少しご紹介します。
(名前は仮名です。)


①ジロー(中学一年生)
12月24日到着。体調を崩して寝込んでしまった。
25日お出かけ予定を中止して家族みんなで看病してくれた。家族として受け入れくれた。
山登り。自分には少しきつかったが、メヒコの人たちはサンダル履き半ズボンで楽々と登っていた。
朝ご飯。甘いパンケーキにハムをのせたのがミスマッチ?と思ったが、絶品だった。
大晦日の日におばあちゃんの家に親戚が集まった。
さぁいよいよメヒコの定番の新年に向けたカウントダウンが始まるのかと思いきや、自分とホネスト(ジローのメヒコでの友達)だけはスマホで一生懸命時間を見ているのに、誰もおしゃべりをやめない。
ようやく後30秒となった時にブドウを食べ始めたが、年の数だけ年内に食べ終える、ということはなく、のんびりゆったりしゃべりながらだ。
映画を見に行った時、英語版で字幕がスペイン語。不思議なことに英語の内容が結構わかった。
メヒコに行くか行かないかと迷っている人に一言。
「ぜひ、メヒコで暖かい冬を過ごしてください。」(気候だけでなくメヒコの人々の心の温かさを満喫できます。)


②チヒロ(高校1年生)
大家族のほかに猫8匹犬3匹鳥2羽、という家族構成。
自分は日本では長男だが、ホストファミリーの中では最年少で末っ子の気分を味わった。
家族は暖かくて素直。建前で話さず、本音で話す。
ペドロはテコンドー、ヴァレリアは空手の黒帯、という武道好き。
忍者の話になって忍者はどんな武術を使うのか、忍者学校はないのか、と質問されたので、それは、秘密の学校であり、存在は知られていない、等と適当にごまかしておいた。
長男のミゲールは外科医で、とても忙しい。いつ病院に呼び出されるかわからないような仕事。
ミゲールが次のように言っていた。
「日本人も仕事で大変だと思うが、日本人はメヒコと違って個人として自立している。オープンマインドだ。ところが、みんなでいる時にはシャイだ。」
(ニックから質問)
「日本人は1人でいるときには自立している、というのは、いささか意外なコメント。
具体的にどういうことか。」
(チヒロの答)
「ミゲールに言わせると『日本人は自分の好きなこと、大切と思うことに一生懸命打ち込んでいる。メヒコはその逆。1人でいる時には何もしない。皆でいる時には大いに騒ぐ。』」


自分はメヒコに行くときに目標を持っていた。
「かつて自分は本音でしゃべっていたが、段々そうでなくなってきた。
メヒコへ行くのを機会に、本音でしゃべることができる昔の自分に戻りたい。」
段々自分の素直な気持ちを伝えられるようになっていった。
日本に帰ってからたまたま友達とジャグリングを見ていて、「すげ~!」といったところ友達が怪訝な顔をしている。
あとで気づいた。「¡Qué Padre!」*と言っていたのだ。
(*スペイン語。直訳すれば「何という親父!」だが、特にメヒコでは、感嘆・感動を表す言葉としてよく用いられる。)
メヒコにいる間、いつもワンマンロールプレイ(*多言語ストーリーブックをもとに一人でロールプレイをする:セルラスの日常の学習活動の一つ)をしている気分だった。ワンプレで気持ちを伝えていくことを、これからもっと積極的に取り組みたい。それでも、気持ちだけでなく言葉も大切、改めてそう思っている。


③ナツ(①の「ジロー」のお母様)
初めにお断りする。いわゆる「ホームステイ体験」はなかった。
日本にホームステイに来たことのあるテルコの家にお世話になった。
(テルコは日本風の名前だが、生粋のメキシコ人。お母様が日本びいきで娘に日本風の名前を付けた。)
テルコの家族はいたが、殆んど顔を合わせることはなく、テルコと一緒、ひたすらテルコに連れまわされるメヒコだった。それもテルコは「イングリッシュ!」オンリーでスペイン語は話さず、私のスペイン語も聞いてくれなかった。
「一体どうするのよ。日本に帰ってからホームステイ体験をどう報告するの、私のホームステイをどうしてくれるの!」胃が痛くなる毎日だった。
吹っ切れたのが7日目の朝。「私はテルコにホームステイに来たのだ。」
そう割り切った途端に胃の痛みはなくなった。


メヒカーナの特徴を二つ
(その1)さりげなく自分の思うように事を運んでしまう。
髪を染めに行って茶色にしたかったのに「この黒どうですか?」という。「そうじゃなくて茶色!」というと、違う髪色見本を持ってきて「この黒どうですか?」
とうとう根負けして黒染めにしてしまった。
テルコも「何が食べたい?」と聞いてはくれるが、結局、自分の好物を注文してしまう。
(その2)メキシコシティーの博物館に行った時の体験
自分はアステカのカレンダーが見たかった。
「博物館は5時まで。今は4時。急ぎましょう!」
「メヒコ時間」と言って1時間2時間遅れるのは当たり前なのに、博物館だけは日本並みに時間厳守なのだそうだ。
さんざん急(せ)かされ到着したが、閉館間際の無料時間帯を狙ったお客様の列で大渋滞。
何とか入館した途端、猛スピードで階段を駆け上がっていく。夕日のさす素晴らしい王宮の間に案内してくれた。
「でも、アステカカレンダーは?」と聞くと
「あれは、別の博物館。7時までやっているから大丈夫よ。」というではないか。
「じゃあ一体、なぜ、ここへ連れて来たのよ!」
そう聞いたときのテルコの返事が忘れられない。
「この王宮の間の夕日の景色。私は一番大好きなの。ぜひ、ナツに見て欲しかったの。」


④ノッチ(セルラスのコーディネーター(世話役))
メヒコには5回行った。
ホストファミリーも心得ていて、今までにない体験をノッチにしてもらおうと、準備してくれた。民族舞踊団を呼ぼう、サウナ体験はどうだ、などなど。
ぜひ皆さんもこのメヒコの暖かさを体験して欲しい。
メヒコの人の歓待の特徴を一言で言うと、「ちょっと特別だけど、すごくはない。」とでも言ったところ。自分の普段の生活の感じに、ちょっとだけアルファを添える。
「ちょっとスペシャルだけど普通の感じ。」とでも言おうか。
例えば、普段行けないような高級レストランに連れて行って、「ああ疲れた、散財した。」というのではなく、ちょっとばかり普段より素適なレストランに連れて行って、共に楽しむ、という感じである。

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