尾原記念合奏団秋の定期演奏会:メンデルスゾーン交響曲第5番「宗教改革」他
2023年10月7日(土) 14時開演
かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
メンデルスゾーン「静かな海と楽しい航海」
グリーグ ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」ニ長調 Op.107
指揮 小倉 輝彰
ピアノ独奏 中野孝紀
10月7日、急に時間が空いたので、思い切って青砥の葛飾シンフォニーヒルズまで出かけました。
10月31日は宗教改革記念日
1517年のこの日にマルティン・ルターがヴィッテンベルク城教会の扉に『95ヶ条の論題』を公示したとされます。
メンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」を聴いてみたくなったのです。
演奏された曲について一言ずつ。
メンデルスゾーン「静かな海と楽しい航海」
豊かな弦の響に導かれて大海原に乗り出し、様々な情景が眼前を過ぎていき、最後には、金管の堂々たる演奏のもと、港に帰還する。
こんなすてきな航海を一度本当に体験してみたいものです。
グリーグ ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
「あなたの道を行きなさい。あなたにはその能力があるのです。恐れるものはありません。」(リストがグリーグに送った言葉)
大好きなグリーグのピアノ協奏曲。
生で聴くピアノの音は、何と素晴らしいものでしょう。
巣ごもりでYouTube でお茶を濁した3年間、本当のピアノの音を、輝かしい音色を忘れていました。一つ一つの音がはじけるように立ち上り、飛び立っていくのです。冒頭のティンパニから始まり、80人ものオーケストラ奏者が、ピアノ独奏と相和して、広大な世界に私たちをいざなうのです。
メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」ニ長調 Op.107
本日のメインイベント。何といっても、最後に現れる「神はわがやぐら」(聖歌総合版では202番「み神は城なり」)が今でも頭の中で響いて繰り返され、ようやく2,3日たってから安らかな気持ちで心に収めることができました。
ウィキペディアの解説では、メンデルスゾーンはこの曲がなかなか気に入らず、改訂を繰り返したそうですが、おそらくテーマの大きさに、彼らしくもなく、委縮してしまったのでしょうか?
心配はご無用。この東京葛飾の地で、いま、新しい命をもってよみがえっています。
メンデルスゾーンでは、原曲のセルパン(*)に代えてユーフォニウムを使われたのですね。(*)蛇の形をした楽器です。宗教曲で合唱の低音部を補強するといった役割を果たすのによく用いられたそうです。
今では、チューバを使うのが普通になっているようですが、チューバでは響きが深くなりすぎるので、ユーフォニウムのほうがしっくりするように思われました。
(もともと私はチューバ奏者で、この辺りは気になったところです。)
【参考までに】
1.メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」今月これからも演奏会があります。
■第111回定期演奏会
2023年10月22日(日) 13:30開演/12:45開場
会場:すみだトリフォニーホール・大ホール
ノイフィルハーモニー管弦楽団 第18回定期演奏会
日時:2023年10月29日(日) 開場 13:30 / 開演 14:00
場所:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
2.メンデルスゾーンについてオラトリオ「エリヤ」のご紹介。
11月6日に府中で演奏会があります。
2023年11月6日(月) 6:30pm
レクイエムの集い2023 ~魂の慰めのために~
F.メンデルスゾーン オラトリオ 《エリヤ》 作品70 全曲
府中の森芸術劇場 ウィーンホール
一般(自由):4,000円 学生(自由):2,500円
3.私のチューバ奏者としての体験より。
虎猫