関西電力がさらに調べるべきこと(他に類似案件があるはず)
関西電力の不祥事について、他の原発立地などでも同様の問題が起こっていたことは確実でしょう。関電の体質に巣食う根の深い問題です。
第三者委員会の調査と並行して、別組織を設けて継続的に徹底的に調べ尽くすべきです。
不祥事が起こったときの調査の定石があります。
発覚した事案だけを調べていてはだめです。
他に同様の事案・類似の事案はないか、徹底的にしかも継続して調べ続けることです。
1.今回の事件の本質
50万円のスーツお仕立て券は、業務の正当な対価ではありません。儀礼の範囲ともかけ離れたものです。
枢要な職務に就いていた者が、自分の職務に関連して私腹を肥やしていた、ということに他なりません。
「相手の助役が怖くて返せなかった」など、泣き言を言えば許してもらえるとでも思っていたのでしょうか。
背任など犯罪行為の構成要件に該当するかどうかなど、瑣末な問題です。
犯罪かどうかに関わりなく、ビジネスパーソンとして恥ずべき愚行であったことは明らかです。
2.他にも同様の問題が発生してきたはず
経営者層が長年にわたって繰り返してきたのです。
高浜原発だけの問題ではないでしょう。他の原発立地でも似たような問題が繰り返されてきたことはおそらく間違いないでしょう。
第三者委員会では「類似事案調査」も調査事項として一応は挙げられています。
12月下旬とされる報告期限までにどこまで調べられるでしょうか。
類似事案調査は、不祥事調査において、大変手間がかかり一通りの調査終了後でも、また問題が発覚するのが通例です。
「類似案件調査」は、この第三者委員会では、多少のヒアリング程度が関の山でしょう。時間切れのまま報告書作成公表に至るでしょう。
継続的な調査組織を別途設けて、徹底的に調べ尽くすべきです。
銅鑼猫