toranekodoranekoのブログ

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軍隊の組織倫理・自衛隊の日報問題

軍隊、自衛隊の組織倫理・行動について、考えてみました。


  軍隊という高度なプロフェッショナル組織には、一般と異なる組織倫理があります。
朝鮮戦争の時の米国海兵隊の事例がよく引き合いに出されます。
敵の猛攻撃で、陸軍がちりぢりに撤退した中で海兵隊だけが孤立。飛行機による救出は可能だったが、そのためには後衛の一部の部隊を残して出発するしかなかった。
海兵隊の指揮官は、陸路の撤退を決断し、死者の棺と重傷者を車に乗せ、歩ける兵隊は歩いて撤退した。死者重傷者を取り残すことはしない、一部の部隊を全体のために犠牲にすることはしない。
これが今も海兵隊魂として語り継がれています。
 戦友を見捨てない、自らも見捨てられることはない、という組織の行動規範・倫理が高い士気をもたらしています。(野中郁次郎「知的機動力の本質(アメリカ海兵隊の組織論的研究)」等)
(逆に、ともすると民間組織や官庁など中では、「我社・我が組織の組織倫理は一般の倫理と違うのだ。」とうそぶく人間がいるのかもしれません。)


もう一本、自衛隊の日報関係の記事が目につきました。
「元陸自幹部が明かす、自衛隊が日報を隠すに至ったやまれぬ理由」
  この記事は是非お読みください。
なぜ日報が必要なのか。絶対にウソを書いてはならない理由に愕然とされるでしょう。「非戦闘地域」等というのはおぞましい嘘です。
 国会の議論を見て安倍首相以下の軍事常識のなさにあきれている方々は多いでしょう。私たちはあきれているだけで済みます。その場にいる自衛官は命の危険にさらされた挙句、万一の時の名誉すら守られないのです。


一部抜粋します。
「流動・立体化した現代戦で、安全な非戦闘地域など戦場にはありません。シリア内戦を見てもわかるように、はるか遠くから巡航ミサイルが飛んできます。」
「何よりも、国家予算で『棺桶』をもっていっていました。隊員の手記には『全滅するかも』とさえ書かれています。」
「何故どの部隊も日々日誌をつけるのでしょうか?かわいい部下が戦死した時に、その状況をしっかり書き残して戦闘後の名誉(勲章)と補償(遺族年金)を国家に要請するためです。」
「そして、祖国に帰った時に、家族のもとに、遺品とともに国家からの勲章と作戦日誌の一部をもっていき、いかに国のために尽くしてくれたか話して家族に赦してもらうのです。こうして、やっと『戦後』となるのです。」
「このような作戦日誌には、嘘はありません。だから、政府が「戦闘地域でない」と言えば、破棄しかありません。それを、破棄した自衛隊の責任にしますか?」


銅鑼猫

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