インサイダー取引防止に尽くした日々を思い出しました。痛恨の念を込めて。
2024年12月23日朝日新聞朝刊
記事より引用
「元管理職によるインサイダー疑惑が発覚したのは三井住友信託銀行だ。同行は年2回、全行員を対象にインサイダー取引を防止するためのオンライン研修を義務づけ、修了後は効果測定テストも受けさせている。
大山一也社長は11月1日の会見で「資本市場の信頼を損なう法令違反を起こしたことは痛恨の極み」と陳謝。一方で「個人の財産や行動を全て監視するということは困難」とも語り、現在の対策には限界があるとの認識を示した。」
以下玉上コメント
住友信託銀行(現三井住友信託銀行)でインサイダー取引防止のオンライン研修を開発したのは私です。効果測定テストを備え、さらに誓約書もオンライン上で提出させる仕組みを工夫しました。
年2回、全役職員が、すなわち社長から新入社員に至るまで、全く同じ研修を受講するというルールでした。これによりインサイダー取引防止の気風醸成に尽くしました。
私が2015年10月同社を65歳で定年退職するときには、研修の回数が年4回にまで増やされていました。
それでも、個人の行動監視ができるわけではありません。インサイダー取引防止の難しさがついに表に出たのでしょう。
インサイダー取引は必ず発覚します。
資本市場の公正さを守り抜く、社会の信頼を裏切らない、そのようなプロフェッショナルの使命感をいかに涵養していくか、さらなる工夫が求められるのでしょう。
痛恨の念を込めて。
241229追記:日経新聞12月26日朝刊記事にも掲載されています。
(日経記事より一部手直しして引用)
「三井住友信託銀行の元社員は信託銀行の中枢、資本市場を管理する証券代行部門の営業部隊の部長職。
この部門は顧客企業の株主名簿を管理し、日々、インサイダー情報に触れる。元社員も企業のTOB(株式公開買い付け)情報に基づいて株式を売買し、数千万円の利益を得ていた。
モラルを疑われ、資本市場の信頼性を揺るがしかねない緊急事態と言える。」
(参考)
インサイダー取引のわかりやすい解説はこちらから。
【弁護士サイトの記事ですが、私もお手伝いしました】
250104追記(日経記事)
(銅鑼猫 社会保険労務士・健康経営エキスパートアドバイザー・日本公認不正検査士協会アソシエイト会員 玉上信明)