toranekodoranekoのブログ

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メヒコで見つけた素敵な私たち

  NPO法人多言語(たげんご)広場(ピアザ)CELULAS(セルラス)では、それぞれの地区のピアザ(イタリア語で広場)で活動しています。
毎月1回スーパーピアザという各ピアザ横断の参加自由の催しを行っています。


  1月21日今年初めのスーパーピアザで、メキシコホームステイ交流をしたお2人の熱いお話をご紹介します。メヒコは現地の言葉でメキシコのことです。


6名のメンバーが参加、現地のクエルナバカの私立小学校(幼稚園併設)「Colegio Mundo Feliz(コレヒオ・ムンド・フェリス)」が交流先です。


1.チカちゃん(横浜)
チカちゃんには12月にも報告いただきました。


メヒコで見つけた素適な私―チカちゃんに何が起こったのか。 12月3日スーパーピアザ報告


今回はその続きです。
メヒコの小学校での実際の紙芝居「桃太郎」の実演がメインでした。


①メヒコの桃太郎
  この紙芝居は、メンバーがセルラスのテキストブックから桃太郎にふさわしい日本語を選び出し、それに応じたスペイン語もテキストから選んで作ってくれたもので、チカちゃん自身が作ったのはごく一部だったそうです。


   4日間の小学校の交流なのに1日目、2日目とも紙芝居の話も出てこない。
自分が作った紙芝居だったら「まあいいか」と諦めたかもしれない。でも、メンバーがみんな協力して作ってくれたものだ。何とかしなければいけない。
 ホストは、その学校の先生、ともかく紙芝居を持っていって子供たちの前でやりたいということを、熱く語った。もとより、スペイン語で順序立てて説明できたわけではない。紙芝居を実演してみて、やりたい!やりたい!!と繰り返した。
「それならば、私の時間でやってみてください。」と言われた。
そして3日目、幼稚園や小学校の子供たちの前で、ともかく実演してみた。
私の後ろに幼稚園の先生が立っていてくれて、自分の話しぶりなどに問題があると、こっそりと「そこはこう言うのですよ。」等と助け船を出してくれた。
 しかも、実演のあとで、その先生が子供たちに質問をしてくれる。どんな色の鬼が出てきましたか。どんな動物が出てきました、等など。
子供たちはちゃんと答えていた。ちゃんと理解していたのだ。
 その後、子供たちの父兄や教育委員会のお偉方にも実演し、皆様、とても反応がよかった。伝わっているのだと安心した。


②帰国して自分が変わったと思うこと。
 「自分が持っている言葉でどう伝えるか」を常に考えるようになった。
スペイン語の時制も人称変化もすべて無視。ホストも紙芝居のお客さんたちもしっかり聞いてくれたし、言葉で困るということはなかった。



2.トッシー(海老名)


①今でしょ!
 セルラス入会1年半。小学校に勤務はしているものの、英語は苦手。外国人の英語の先生が来てもひたすら避けていた。
それでも、セルラスで 他言語をやっているうちに、英語は聞きやすい、しゃべりやすい、と思うように変わってしまった。日本の中にいても様々な外国語が飛び交っているのがわかるようになってきた。
メキシコに行くなら今だ、今なら行ける!
ご主人を説き伏せ、子供の世話はおばあちゃんに来てもらって任せることにした。
ともかく行ってみよう!


②困ったことはなかった。会話している自分がいた。
 家族の中に子供のように飛び込んでいたのだ。
もちろん初めはスペイン語など全くわからない。ホストが「こんな翻訳機があるよ。」と示してくれて、それを使ったりもしていた。
ところが3日目になると、よく分かってもいないのに、ホストの話に自然にあいうちが打てるようになり、「あ、会話してる自分!」と思うようになった。後でVTRを見てみると、いささか恥ずかしい状況だったのだが、ともかくそのときは会話している気持ちになった。
 そして、翻訳機など面倒で見なくなった。
メヒコの人は相手の目をしっかり見て話す。自分もそれができるようになっていった。


③メヒコへ行く前後の違い
 〇メヒコに行く前:「もうわかんない。」シャットアウト。
 〇そしてメヒコにいる今は・・
  心が子供のように安心している。目をそらさず、心地よく会話する事ができる。


④ホストファミリーあての手紙
 セルラスの事務局では、ホストファミリーあての手紙を託してくれる。
それをホストに見せた。次の日、親戚の人々が来られた。その方々にもホストが読み聞かせてくれた。そのVTR を見て欲しい。
(親戚の皆さんが熱心にうなずきながらお手紙の内容を真剣に聞いてくれている姿。読み終えた後の心からの拍手・・)。


⑤帰国の飛行機の中・会話している私がいた。
 3人掛けで私の隣が2人ともメキシコ人。何となくうなずいたり相づちを打ちながら、適当に話している自分がいた。


⑥間違える力の大切さ
 もう一言。
 シンガーソングライター小沢健二さんの話。
奥さんがアメリカ人だ。
【記録者ニック注】ウィキペディアなどより
「2010年6月18日発売の写真週刊誌『フライデー』は、小沢がアメリカ人写真家のエリザベス・コールと前年末に結婚していたと報道した。2012年12月25日、公式サイトでエリザベスの妊娠を発表した。2013年6月に長男・凛音(りおん)が、2016年10月に次男・天縫(あまぬ)が誕生している」
オフシャルサイトも参照。


こんなことを話しておられる。
「日本人は長い期間をかけて学校で英語を習うのに、なぜか英語がしゃべれない」という言い方は正しくない。
本当はたぶん「日本人は何年も学校で英語を習うからこそ、英語がしゃべれない」のだと思う。
 学校で減点主義の英語教育を受けてきたために、英語を話す時にはテストでも受けているような心理になり、『学力を問われる場』というふうに意識してしまうのではないか。
 外国語を学ぶときに大切なことは『間違える力』だ。間違える力こそが必要なのだ。
間違いながら覚えていく。間違って、あ、こう言うのか、と一つ一つ言葉を加えていく。外国語の学びは、そのような加点主義なのだ。
 高学歴の人ほど英語にプレッシャーを持っている。むしろ学歴のない人の方が自然に英語を身につけていくのではないか。
小さな子供のような間違える力を持ちなさい。」


⑦母は強し。
 私は子育て7年。別に優れた主婦だとも思っていない。
ところが、主婦業は、ホームステイの時に大きな武器となった。
ホストファミリーの体調を気づかったり、様々なお手伝いなど自然にできるのだ。自分自身の家族の面倒を見ているうちに、そのような力が養われてきていたのだ。お母さん力だ。
それこそ、「言葉なんていらないんじゃない?」という気持ちにすらなった。


【ニックからの感想】
 なぜ日本の男がだめなのかが、よくわかりました。
「間違える力」を失ったのだ。
 失敗してはいけない、という減点主義に苛まれているのだ。
だから、失敗を隠そうとして、隠蔽工作、不正不祥事に至るのだ。
                                  以上

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