toranekodoranekoのブログ

クリスチャンブロガーが綴るブログです。
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メヒコで見つけた素適な私―チカちゃんに何が起こったのか。 12月3日スーパーピアザ報告

  NPO法人多言語(たげんご)広場(ピアザ)CELULAS(セルラス)では、それぞれの地区のピアザ(イタリア語で広場)で活動しています。
毎月1回スーパーピアザという各ピアザ横断の参加自由の催しを行っています。


  10月27日~11月4日までメキシコ・ホームステイ交流がありました。
セルラスの6名のメンバーが参加、現地のクエルナバカの私立小学校(幼稚園併設)「Colegio Mundo Feliz(コレヒオ・ムンド・フェリス)」が交流先です。
そして、12月3日(月)午前10時から12時渋谷区恵比寿でのスーパーピアザは、メキシコ交流の参加者の1人チカちゃん(仮名)の素適な報告がメインでした。
チカちゃんはご家庭の主婦です。


1.泉のように湧き出たスペイン語・怒涛の日本語
 チカちゃんは突然スペイン語で10分程のお話しを続けられました。
出席していたのはほとんどがセルラスのコーディネーター(ピアザの世話役)。
ニック1人よくわからないままに、他の出席者の笑いと涙のノリの良い反応を見て、ああ、自分1人寂しく置いてきぼりか・・と不安に駆られながら聴いていました。
「ここからは日本語にします。」
「ホッとしました。」と申し上げたところ、皆さんは「私たちもみんな同じですよ。」と笑顔でおっしゃいました。
そしてそこから50分。笑いと涙、怒涛の独演会がはじまったのです。


 チカちゃんによると、今日の朝、何を話すかまとめてみようと思ってスペイン語で書き出すと、次から次へと言葉が湧いてきたのだそうです。
それもすごいが、その後の50分間の独演、そして質疑応答のすごさ。
ここでは、ただ特徴的なポイントだけをご紹介します。


2.ホストファミリーとの出会い・そして理解
 ホストファミリーは、こちらのスペイン語の能力などお構いなしに、容赦なくスペイン語で語り出された。一つだけでもわかる単語が出てくればラッキー、という状態。まさに想像だけの世界。
不思議なことに、それで何の不安も感じなかった。何の問題もなかった。
 とはいえ、会話の中で私に話しかけられていても、「私に話しかけられているのだ。」ということすらわからなかった。そのうち家族が気付いて、私に話す時には「チカ!」とまず呼びかけてくれるようになった。
 私の乏しいスペイン語、英語もお互い似たり寄ったり。難しい言葉になるとスマホの翻訳機能が役に立った。
そして何よりもジェスチャーだ。ピアザではロールプレイでジェスチャーを多用しているので、いざという時役に立つ。すると相手もジェスチャーで応じてくれる。相手も私に合わせて変ってくれるのだ。



3.メヒコ(メキシコ)の桃太郎・折り紙等
 日本文化の紹介ということで、小学校では紙芝居を3回演じた。
小学校低学年の子供たち、そのお迎えの親御さんたち、そして、教育委員会の偉いさんには、さしで(マンツーマンで)話した。
 お題は桃太郎。セルラスのストーリーブック*の言葉を使って適当にアレンジした。
「おじいさんは山に芝刈り」にではなく「さあ仕事だ。」という決まり文句にしてしまうなど。低学年の子には少し分りにくかったかもしれないが、親御さんそして、教育委員会の偉いさんはしっかり反応があって安心した。
ストーリーブック:メンバーの体験などをもとに数十話のストーリーを纏めたテキスト。英語、スペイン語、ロシア語、韓国語、中国語。現在、フランス語も作成中。


 子供たちには、折り紙や紙風船も大いに受けた。鶴を折ってあげるとみんな大喜び。
ホストファミリーの男の子が鶴の折り方を教えて欲しいとつきまとったが、時間がなくて教えられなかったのが残念だった。
 子供たちのためにカードに日本語で名前を書いてあげた。
漢字をまぜてと思ったが、次から次へと子供たちが押し寄せてくるので、カタカナ1本になってしまった。


4.人との出会いを求めて
 思うに、私はスペイン語を話しにいたのではない。人に会いに行ったのだ。
伝えることを一生懸命にやってきたのだ。
この「人に私のことを伝えたい」という気持ち。それがあれば何の問題もなかった。
「話す」ではなく、「伝える」なのだ。


 以前に韓国に行った時もあるが、その時はホストが日本語の達者な方で、こちらもそれに甘えてしまった。
今回はそうはいかなかった。
今回のメヒコが充実した理由は整理すると次のようなことか。


①日本語がなかった。

②伝えるということを意識した。

 セルラスのTACOタイム*は、まさにこれだ。ジェスチャーを使い、自分の知っている限りの単語でともかく、伝えること。
但し、改めて感ずる。シャドーイング**をなめてはいけない。インプット あればこそのアウトプットだ。
口に出して発音することで初めて話せるようになる。


TACOタイム:ピアザのメニューの一つ。2人1組になり、多言語で自己紹介をしたり、自分の体験を話したりする試み。もちろん、とても流暢には話せない。話せないながら、お互いに創造力と創造力を働かせて何とかコミュニケーションをとる。その上で、他のチームのメンバーに自分のパートナーがどんな話をしたかを紹介する。
「自己紹介」ならぬ「他己紹介」に多言語コミュニケーションを引っかけたのが、TACOの名称の由来。
**シャドーイング:CD を聴きながら自分も声を出して真似する。通訳さんがよくやる練習方法です。


③日本で多言語活動を行う意義を見つけた。
 スペイン語を取得する、という目的だけならスペイン語圏に行くのが早い。
だが、なぜ日本で多言語活動をやっているのか。改めてその意味を考えてみた。
日本だからこそ、一つの言葉に固執しないで多言語ができるのだ。
「しゃべれるようになる。」という目標はやめよう。
そうではなく「この人に伝える術(すべ)を考え実践しよう。」と考えるべきだ。5ヶ国語もやっとおれば、どんな人とでも何とかなる。
私たちの目標は通訳になることではない。人に伝え、人から伝えられる。それこそが目標ではないか。


5.言葉ではなく気持ちが伝わる―爆笑体験―
 「紙風船」は大いに受けた。沢山差し上げたが、残ったものをホストのお母さんがくださいとおっしゃった。
「もちろんいいですよ。」と言ったつもりが、ストーリーブックの例文を取り違えて「もちろんダーメ!」と満面の笑みで言ってしまっていたのだ。
大爆笑。
笑顔で紙風船を差し出す私を見て、言っている言葉は「ダーメ」でも、伝えたい気持ちは「もちろん OK」ということは、間違いなく伝わるのだ。
私のドジは、おそらく、一家の中は言うに及ばず、学校の中でも、そして町中でも今頃は大評判になっているだろう。


6.目、目、目!
 思い出す映像は、メヒコの人の目、目、目!
メヒコの人の特徴はしっかり相手の目を見て話すことだ。
我国で時折見られる(あるいはご家庭でもしばしば見られるが)
よそ見しながら話すような人では、思いは伝わらない。


7.言葉には風景がある。
 私はしゃべりに行ったんではない。伝えるために行ったのだ。
そうだ。セルラスでやっているのはこれだ!!!
英語が苦手な人が多いのは、どうしても「ちゃんと話そう。かっこよく言おう。」という気持ちが先立ってしまうからではないか。
自動車にホストファミリーと一緒にのっていた時に「この辺見覚えない?前も通ったんじゃない?」とホストから言われたのが、はっきりとわかった。
その単語は全然わからなかったはずなのに、その場面その状況で、まるで日本語で話されたように頭の中にスカッとイメージが伝わってきた。
ある人が言っていたが、言葉には風景があるのだ。


8.「話せる人」「話せない人」の分かれ目は何か?
【その場での議論の中から】
 外国に行っても言葉ができない人は沢山いる。話せない人は沢山いる。長期間外国に行っても結局話せないという人も多い。
一方で、日本に来る留学生の流暢なこと。1~2か月というようなごく短い期間しか日本にいない人でも、話す方は本当に支障がない。なぜだろうか。
日本のアニメに憧れるなど、夢を持ち、強烈な心を持っているかではないか。
流暢な留学生たちの話す日本語は学んだ日本語ではなく、暮らした日本語ではないか。


【次のブログもご参考に】
メヒコで出会った素敵なアミーゴ(メキシコで出会った素敵な友達)


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