森友学園はなぜ問題なのか(危機管理の失敗)
「森友学園」はなぜ問題なのか。
安倍首相の危機管理能力の欠如が現れたからです。
国有地売却にかかる不明朗な取引は、おそらく首相の直接の指示によるものではなく、ゴマすり官僚の「忖度」によるのでしょう。
問題が明らかになった時点でゴマすり官僚の首を切って、いわばトカゲの尻尾切りをしておけば済んだのです。
「調査して不適切な取引の疑いが判明した。さらに調査のうえ、必要な対応をとる。」
1年前にこれだけしておけば済んだのです。
当事者の官僚を国税庁長官に栄転させ、国会の追求を逃れるために野党の臨時国会召集要求を無視し、衆議院解散にまで至った。
安倍首相はいったい何を守ろうとしたのでしょうか。
安倍首相は、憲法改正といった大事の前に、たまたま夫人が関与した一つの学園の不明朗取引を、なぜ強引に闇に葬ろうとしたのでしょうか。
得られるもの、失うものを冷静に見極めて意思決定する。政治家としての初歩的な能力をこの人物は欠いているのではないか。そのように疑われても仕方がないのです。
このような人物が本当に国家の一大事のときに適切な判断ができるのでしょうか。
集団的自衛権の行使要件を適切に判断できるのでしょうか。
「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、わが国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使する・・。」
それとも、実際に自身がこの問題に深くコミットしていたということなのでしょうか。
いずれであれ、もはや国政を担う資格はない、ということでしょう。
なぜ安倍首相はこのような間違いに陥ったのか。自分の周りにゴマすり、忖度の輩だけを集めて裸の王様になっていたのでしょう。
以前に投稿した「卑怯者の解散、無法者の解散、危険をもたらす解散」も参照ください。
銅鑼猫