toranekodoranekoのブログ

虎猫・銅鑼猫など様々なブロガーが参加しているサイトです。クリスチャン、社会保険労務士、多言語活動家、女性キャリア官僚、科学ライター、うるさいばあさんまで、多士済々。お楽しみください。

クリスチャンブロガーが綴るブログです。
明るい高齢化社会、病から得た様々な宝、世の中の動きへの警鐘(銅鑼)を鳴らすこともあります。
ときどき大阪弁も出てくる聖書物語もお楽しみに。
主催者のほか様々な協力者も登場します。

佐々木常夫氏が語る「残業・休日問題」の核心

【佐々木常夫氏】
自閉症の長男、病弱の奥様をかかえ、お子さんが小さい時は毎朝5時半に起きて弁当を作り、夕方は会社を6時に退社。しかし、仕事への情熱を捨てず破綻会社の再建など事業改革に全力で取り組む。
2001年同期トップで(株)東レ取締役就任後、東レ経営研究所所長
現在は退任し、佐々木常夫マネジメントリサーチ代表取締役。


佐々木常夫様が東レ経営研究所所長時代に「残業・休日問題」について社員に配布された資料です。佐々木様及び東レ経営研究所様のご了解をいただきブログに掲載いたします。
ぜひご一読ください。


       残業・休日問題について
                                佐々木常夫
弊社の一部の社員の時間外労働時間は、月40~ 70時間を数える。シンクタンクの仕事は長時間労働になりがちであること、また残業の効用は十分認めるものとしても、以下を読んで仕事に対するスタンスを改めて欲しい。
´
1. 労働基準法36条に規定されているいわゆる36協定で、残業は月45時間を超えてはならない。それを超えるにはそれ相応の理由と手続きがいる。再建会社でもない現在の当社にはそれほどの長時間労働をしなくてはならない事情はない。労働に対する世の基準(法の遵守)に逆らう常識の欠如を感ずる。
2. 仕事はコストと成果のパランスが常に求められる。生ずる成果に比べ多くのコストを投入する採算意識、バランス感覚の欠如を感ずる。
3. 会社はプロの社員を求めているが、プロとは限られた時間の中で、いかに効率良く成果を出すかである。そのために事前に周到に考え抜かれた作業プログラムと最短コストで仕事を完遂させる能力が、日々試されている。成り行きに任せ、ただやみくもに時間をかけるのは、プロのやることではない。
4. .多くの残業を続ける結果、自分の健康を損ねたり、大切な家族とのコミュニケーション不足というリスクを考えないことに想像力の欠如を感ずる。
5. また、仕事以外の活動が、その人の人格形成に役立ち、幅広い仕事に繋がるはずなのに、そのことに目を向けない向上心の欠落も見られる。
6. 自分で時間外の時間を記入し、上司に申請するということは、自ら所定の時間内では仕事ができないということを毎月表明していることであり、そこに羞恥心の欠如をみる。
7. そのような部下を目の前にしながら、注意もせず、仕事の指導もせず、相談にも乗らなぃ管理職に責任感の希薄さを感ずる。また、同じ会社の中で、同じグループの中で、残業の多い人と、ほとんどない人が存在するのは仕事の配分が間違っており、マネジメント不足である。


当社はこれから大きな飛躍に向かって、総力を結果し、一人一人が今まで以上に多くの仕事をやり接いていかねばならない。 今一度、仕事のプライオリティの設定と効率化を図り、足元を日めていかねばならないこと、良く理解していただきたい。


銅鑼猫

×

非ログインユーザーとして返信する