toranekodoranekoのブログ

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「休日でもすぐ電話に出るように」は許されるのか?(5月25日追記:YouTube も公開)(6月8日追記)

虎猫どら猫


6割近い従業員が業務時間外の連絡への即時対応が求められている、という調査もあります。
労働法上の問題のみならず、働く人の健康確保・私生活の確保の視点からの検討も必要です。



ファイナンシャルフィールド様のご依頼で働く人向けに取りまとめた記事ですが、本当は経営者管理者の皆様にこそ、お読みいただきたい内容です。
Yahoo!ニュースにも転載いただきました。読者のコメントで議論が盛り上がっています。


【ファイナンシャルフィールド】



転職先で「休日でもすぐ電話に出るように」と言われました。これって「休日勤務」ですよね? 休みの日くらい、のんびり過ごしたいです…




【5月25日YouTube も公開しました】



実はこの記事を書こうとしたきっかけは、日経新聞3月26日夕刊に掲載された弁護士の意見です。
「休日も携帯つながるように」という会社の指示について、
「拘束性が弱いので会社の指揮命令下に置かれていたとは言えない。労働時間に該当しない。」という弁護士の見解です。
このような見解はおかしいと考えて、自分なりに調べてまとめてみたものです。
皆さんはどうお考えでしょうか。
ご意見のある方は是非、Yahoo!ニュースにコメント投稿をお願いいたします。
もちろん、玉上宛のメールなどでの直接のご連絡も歓迎いたします。



【追加情報】
なお、ヤフーのコメントで、「奈良県立病院産科医師事件」に言及された方がいらっしゃいます。
夜間や休日の当直業務が、労働基準法で規定された時間外手当の支給対象となることを認めたうえで、休日も呼び出しに備え自宅で待機する「宅直勤務」については、第1審は「病院の指示ではなく、労働時間には当たらない」、第2審は一審判決を支持したうえで「県は、複数の当直担当医を置くか、自宅待機を業務と認め適正な手当を支払うことを考慮すべきだ」としたものです。
最高裁は県の上告を棄却し、奈良県の敗訴が確定しました。
この事件の記事。及び地裁判決文を掲載します。
休日も呼び出しに備え自宅で待機する「宅直勤務」について、一般論として労働時間に該当しない、と言っているわけではありません。奈良病院の個別の事情を検討したうえでの判決です。


医師当直「時間外労働」、奈良県の敗訴確定 最高裁が上告棄却




奈良地裁の判決文
「時間外手当等請求事件
いわゆる事件名 : 奈良県(医師時間外手当)事件」

この事件でのオンコール(宅直勤務)は労働者が使用者の指揮命令下に置かれていたとは言えない。割増賃金の対象ではない、としています。
その根拠とした裁判所の事実認定は次の通りです。
「奈良病院の産婦人科医師の間の自主的な取り決めにすぎず、奈良病院の内規にも定めはなく、宅直当番も産婦人科医師が決め、奈良病院には届け出ておらず、宿日直医師が宅直医師に連絡をとり応援要請しているものであって、奈良病院がこれを命じていたことを示す証拠はない。」


【240607追加記載:判決が引用している労働基準監督署通達】
平成14年3月19日厚生労働省労働基準局長通達基発第0319007号




【追加情報その2】


医師・看護師のオンコール待機時間の労働時間性について、2つの裁判例が紹介されています。
認めた裁判例:横浜地判令3.2.18労働判例1270-32 アルデバラン事件
否定された裁判例:千葉地判令5.2.22労働判例1295-24 医療法人社団誠馨会事件
裁判所で認定された具体的な事実を見れば、いずれも相応に納得できそうにも思われます。


【追加情報その3】(いわゆる「宿日直許可」の基準)
医師の働き方に関しては宿日直許可の特例があります。断続的軽微な場合は労働時間とカウントしない特例があります。但し個別の労基署長への申請・許可が必要です。
医療機関における宿日直許可 ~申請の前に~
この解説の中で、一般的な宿日直の取り扱いを整理したうえで、医師等の宿日直勤務については、一般的な許可基準に関して、より具体的な判断基準が示されています。


【労働基準法の原則】
「常態としてほとんど労働することがなく、労働時間規制を適用しなくとも必ずしも労働者保護に欠けることのない宿直又は日直の勤務で断続的な業務(例えば、いわゆる「寝当直」に当たるような業務)については、労働基準監督署長の許可を受けた場合に労働時間規制を適用除外とすることを定めています(宿日直許可)」


【医師、看護師等の場合】
さらに具体的詳細な基準です。医療機関における宿日直の事例も掲載されています。


医 師 の 働 き 方 改 革手 続 き ガ イ ド




銅鑼猫(社会保険労務士・健康経営エキスパートアドバイザー 玉上信明)

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