中野で輝いたR.シュトラウス、そしてエルガー
合奏団ZERO第22回定期演奏会
2019年2月17日(日)なかのZEROホール
都内のアマチュアオーケストラ有志で構成されるオーケストラです。
今回の2曲について、終演後に夢中になってアンケートに記載した内容を改めてブログにまとめました。
1.リヒャルト シュトラウス「四つの最後の歌」
独唱 ソプラノ 松尾祐実菜
あの巨匠最晩年の思いが込められた名曲です。
とりわけ4曲目Im Abendrot「夕映えの中で」
おお、はるかな、静かな平和よ
こんなにも深く夕映えに包まれて
私たちはさすらいに疲れた。
これが死というものだろうか?
Ist dies etwa der Tod?
万感の思いが込められたこの歌詞で、自らの死に静かに向きあうシュトラウスの姿です。
2.エドワード エルガー「交響曲第1番変イ長調 作品55」
エルガーといえば、あの「威風堂々」。
時の英国国王エドワード7世が大いに気に入り、「君はこのメロディーで世界に知られるようになるだろう」という言葉を賜ったそうです。
昨年12月社会保険労務士制度創設50周年記念式典で、天皇皇后両陛下の御臨席を賜りました。ご退席のさいに東京消防庁音楽隊が演奏したのも「威風堂々」でした。
そのエルガーが満を持して作曲したのがこの交響曲第一番。
冒頭に現れる力強く美しい主題。
そして終楽章、遂にあの主題が最後に堂々と再現されたとき、胸が熱くなりました。
確かこの曲には、ノビリッシマ(高貴に)という表情記号が付されていたのではなかったでしょうか。それにふさわしい名演でした。
日本でもっと知られ、もっと演奏していただきたい名曲を、この東京の中野の地で輝かせていただいたことに感謝申し上げます。
虎猫