toranekodoranekoのブログ

クリスチャンブロガーが綴るブログです。
明るい高齢化社会、病から得た様々な宝、世の中の動きへの警鐘(銅鑼)を鳴らすこともあります。
ときどき大阪弁も出てくる聖書物語もお楽しみに。
主催者のほか様々な協力者も登場します。

課長の心得

Aさん。
課長に昇進されたのですね。おめでとうございます。
課長として、何をすればよいのか、ズバリ一言アドバイスが欲しい、と伺いました。
私が課長になったときに一つだけ心がけていたことがあります。
部下がミスやトラブル等厄介事を抱えて相談に来たときの接し方です。
私は心の中で「ありがとう。君は僕を信頼してくれているから相談に来てくれたのだね。」と、感謝しながら部下の話を一生懸命に聞きました。
部下の方を見て、一言も聞きもらすまい、とうなずいたり相槌を打ったりしながら、最後まで部下の話を聞きました。
それから、自分が先頭に立ち、懸命に解決に努めました。直ちに上司や関係者と相談し、頭を下げて悪びれず事実を報告し、対策を検討しました。仮にまだ事実関係がはっきりしていないのなら、「このような事態が起こっています。詳細は追って報告します。」それだけ言って判明次第に経過を報告していきました。
周りの部下にも状況を話し協力を仰ぎました。


注意事項をまとめておきます。
①部下の話を片手間に聞いてはいけない。
管理職の中には、部下が報告している時に仕事の手を止めずに「聞いているから言ってくれ。」という人もいました。心得違いも甚だしいと思います。大切な話を片手間で聞くような人には、とても話はできないのです。
自分の忙しさを鼻にかけて、部下を人として扱っていないのです。
コミュニケーションの研修などでこんな実験をよくやります。
1人が話し手、1人が聞き手となります。聞き手が積極的に傾聴する姿勢をとって聴いていると、時間が経つのも忘れて話が弾みます。逆に、聞き手が生返事をするだけで無関心な姿勢を取ると、話し手は、30秒もたたずに「もう嫌だ!」と話せなくなってしまいます。
いわんやミスやトラブルの報告です。ただでさえとても話しづらいものなのです。真剣に聞く姿勢を持たない人にはとても話せません。


②ミスやトラブルは起こりうる、と心得る。
「また余計なことをしやがった!」そんな姿勢で舌打ちしながら部下の話を聞いている上司。
「なんでそんなことしたのだ!」頭ごなしに叱りつける上司。
あなたがたは、これまで完璧にミスなく仕事をしてきているのですか。
人間ならば、ミスは当たり前、トラブルに遭遇するのはありうること。
それを組織として解決していくのが管理職の務めであり、管理職としての誇りなのです。


③感謝の気持ちを忘れてはならない。
ミスやトラブルに遭遇した部下は、動転し意気消沈しています。課長に報告するのは大変な勇気を必要とするのです。
部下は、勇気を奮ってようやく報告に来てくれたのです。
「よく言ってくれた。有難う。君が報告してくれたから大事に至る前に解決できる。」
課長ならばそのように考えるべきです。


私が課長を勤めていたのは、もう20年以上も前のことです。
部下からのミス・トラブルの報告を感謝の気持ちを持って接することができた。
私が課長としてできたことはそれだけです。
今でもその日々のことを誇りを持って思い出すことができます。


【参考】ピーター・F・ドラッカー「マネジメント エッセンシャル版」145~146頁より

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
ダイヤモンド社


「あらゆる組織が事なかれ主義の誘惑にさらされる。だが、組織の健全さとは、高度の基準の要求である。・・・
成果とは百発百中のことではない。・・まちがいや失敗をしない者を信用してはならない・・。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけない者である。・・人は優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる。」