新しい出会い(労働組合青年部セミナー)続き
10月の労働組合青年部セミナー(「働き方改革」)の後で「質問はありませんか。」と伺うと、二つ質問が出てきました。これについて追加でお話いたします。
Q1. 今までのお話は経営者や労働組合のトップなどなどの行動の指針になるものだと思いますが、私たちのような若手の社員が今やるべきことはないでしょうか。
A1.私が大切だと思うのは、気が付いたら声を上げることです。
「言っても無駄だ。」と諦めないことです。
セミナーの中でヤミ残業の問題を申し上げました。ヤミ残業・サービス残業は、「時間外勤務の実態」という経営のための基礎的な指標をごまかすものです。経営者の判断の誤りを産みます。時間外の過少申告が会社への忠誠心の現れといった心得違いをしてはいけません。
時間外を正確に申告すること、もし、管理監督者が時間外の過少申告を求めてきたり、周りで過少申告をする人を見かけたら、声を上げることです。
もう時効だと思うから、昔のことを話します。
私が勤めていた会社で一時期、残業時間削減が各部署の目標になり、残業時間の過少申告が常態化したことがあります。どれだけ残業をしていても、月20時間を超える時間外は申告しない、といったことです。会社の中に不満が鬱積していました。
ある時、人事担当の役員さんと若手社員との懇談会がありました。その役員さんがこんなふうにおっしゃいました。得々とおっしゃるのです。
「仕事が大変だ、忙しい、といった声を聞く。とんでもない間違いだ。現実に残業時間は減っているではないか!」
役員さんのところには実態は伝わっていないのだ、はっきりとわかりました。
その時、私は労働組合の代議員だったので、労働組合の総会で発言を求めて、このときのことを話しました。他からも様々な声があったのでしょう。やがて、ヤミ残業の問題は解決しました。
「時間外勤務の実態は正確に申告しなければいけない。」ということが周知され、実態を把握して真実に時間外を削減するための施策を打つ、という当たり前のことが行われるようになりました。
Q2. 銅鑼猫さんは年金生活者で特に生活に困ってるわけでもないでしょう。なぜ、セミナー講師のような活動をなさるのですか。
A2. 年金生活者といっても、悠々自適の生活ができるわけではありません。何よりも自分がこのように健康でいられるからには、少しでも世の中のお役に立ちたいためです。
私は命にかかわる病気で4回入院したことがあります。そのうち3回は「緊急入院」でした。具合が悪くて病院に行った途端に「すぐに入院してください。命が危ない。」といわれたのです。
そのような経験をして、いま元気でいる間にやれることはやりたいと考えたのです。
銅鑼猫