タバコの害を直視しよう。
タバコについては、受動喫煙の問題が大きく取り上げられますが、タバコの害は受動喫煙にとどまるものではありません。
失火原因の上位を占めるのはタバコの火の不始末、大惨事も引き起こしています。
乳幼児等の誤嚥の上位を占めるのはタバコの吸い殻です。
タバコの規制については、失火、誤嚥の危険も考慮して決めるべきです。受動喫煙の問題だけを殊更に強調して論ずるのは、まさに煙に巻く行為です。
①タバコの火の不始末が大事を生む・失火原因の上位も占める。
小田急線の電車延焼事故の原因になったのは、線路脇のボクシングジムのタバコの火の不始末による火災と伝えられています。タバコが重大事故の原因になることを直視すべきです。
1987年11月18日ロンドン地下鉄キングスクロス駅の大規模火災では31人が亡くなり、100人以上の負傷者を出しました。この原因もタバコの火の不始末です。
「火災を起こした原因となったのは1本のマッチでした。誰かがタバコに火を点け、火が点いたままのマッチを古い木製のエスカレーターに捨てた事で火災が発生しました。この頃ロンドンでは禁煙運動が少しずつ広まってきていて、ちょうどこのキングスクロス駅でも禁煙が呼びかけられ始めていた矢先の出来事だったそうです。」(キングスクロス地下鉄火災の原因と犯人は?現在の状況も合わせて解説!)
②乳幼児の誤嚥の上位を占めるのはタバコです。
次の記事もご覧ください。
命を落とすことも…子どもが誤飲したときの対処法 - NAVER まとめ
③屋外の喫煙も命の危険を生む。
受動喫煙防止の議論が、ともすると屋内主体に検討されているようです。
私は喘息患者です。病院に通院した帰りに、新橋駅の近くで歩きタバコの煙を吸って重い発作を起こし、1週間会社を休んだことがあります。屋外喫煙が時に命の危険を生むこともあることを直視してください。
いわんや、歩きタバコで人にやけどをさせてしまうなど、良識ある成人にあるまじき愚行です。手にした歩きタバコは、ちょうど幼児の目の高さになることを一度でも考えたことがあるのでしょうか。
もとより、ポイ捨てのタバコが火災の原因になることも考慮すべきです。
屋内外問わず、公共の場・不特定多数の人が行きかう場(たとえば、道路、公園などが代表例です)では、喫煙は規制されてしかるべきです。
「喫煙者・非喫煙者の共生」という議論がありますが、受動喫煙の問題だけを取り上げて、安易に論じているのではないでしょうか。
個人の嗜好の問題と命・健康の危険の問題はおよそ比較になりません。
タバコは努力してやめることができます。喘息の発作は止められません。発作で急死に至ることもあるのです。
失火も乳幼児の誤嚥も簡単には防止できないでしょう。
以上を考えるなら、屋内屋外を含めた広範な規制を考えざるを得ないと思います。
東京都が受動喫煙防止条例案について意見募集(パブリックコメント)を行っています。皆さんはどうお考えですか。
東京都受動喫煙防止条例(仮称)の基本的な考え方についてご意見を募集します
銅鑼猫