ヤミ残業は会社を根本から腐らせる。
ヤミ残業は会社を根本から腐らせます。
経営の基礎数字をごまかす風土を生むからです。
「事実を数字で正確にとらえる」のはビジネスの基本です。
ヤミ残業は「経営者に現場の実情を正確に伝える」という当然の心構えを蝕みます。
電通の女性社員の過労自殺を契機に、違法な長時間労働にスポットが当たっています。
注意すべきは残業時間を過少申告する、いわゆるヤミ残業が我国に横行していることです。
ヤミ残業の何が問題なのか、経営者、管理職、あるいは若手社員まで含めて、本当に理解しているのでしょうか。
事実を正確に把握し、正確に伝達するのはビジネスの基本です。
残業時間を正確に記録するのは、職場の人員配置・仕事の効率等を適正に把握するのに必須の経営情報です。
ヤミ残業は経営判断を誤らせます。そして、ヤミ残業を許す風土は、会社の中で事実を正確に報道しない、その様な風土を生んでいくのです。
注意すべきなのは、中間管理職なりあるいは担当者自身が、残業時間を過少申告することが会社への忠誠心の表れ、といったとんでもない誤解をしていることが見受けられることです。
これは自らが効率よく仕事をしていると見せかけ、経営者の経営判断を誤らせるものです。
そして、ヤミ残業(残業時間の過少申告)の蔓延は、経営者に真実を語らない、あるいは真実を語らなくても良い、という行動パターン・意識を生みます。経営者に必要な情報が上がらなくなっていきます。
ヤミ残業は管理手法を整えるだけでは根絶は難しいものです。社員一人一人の意識にかかっています。そのためにも経営者は、ヤミ残業の危険をはっきり認識し、ヤミ残業を絶対に許さないという明確なメッセージを繰り返し語るべきです。
「ヤミ残業は許さない。ヤミ残業をする者、残業時間を正確に申告しない者は会社を裏切るものである。」そこまで言い切ってください。ヤミ残業を部下に求めるような中間管理職がいたら、直ちに中間管理職の職から外してください。それぐらい重大な問題なのです。
ヤミ残業を許す風土は、会社を根底から蝕みます。やがては不正の温床にすらなりかねないです。
銅鑼猫