英語とロシア語の違い?
少し前のことですが、3月16日に、イアン・ブレマー さんという地政学(Geopolitics:ジオポリティクス)の専門家のセミナーに行ったことがあります。
「2016年世界の10大リスク」というおどろおどろしいテーマ。
日興アセットマネジメント社主催。
その中でこんなやり取りがありました。
質問:
いま日本人がすべきことはなんでしょうか。
答:
言葉は問題ではない。ソフトがどんどん進化して同時通訳ソフトも現れてきている。
同時通訳の皆さんは別の仕事を探したほうが良いですよ。
言葉だけでは他国の人の頭に入ることはできません。
相手の気持ちになる姿勢、他人とのコミュニケーション能力こそが求められます。
英語には英語の特殊性があります。私はロシア語もできるので、ロシア語との違いをご説明しましょう。
英語では「私はこれが好きだ。」こんな言い方をします。能動態です。英語はナルシシスティック【narcissistic】(自己愛的。自己陶酔的)な言語なのです。
ロシア語ならば受身で表現します。
「これは私にとってよい。」といった言い方になります。
このような自分と異なる世界観を持った人と接することです。
自分と違う世界観を持った人を理解できるかどうかです。
【ニックより皆さんへ】
多言語を学んでいる皆さんなら、このロシア語の感じ分かりますか?
1年ばかり多言語を学んだニックにはとても分かりません。
でも、このような各言語の特徴を知ることは文化を理解することにつながるのでしょう。
逆に言えば、英語だけねじり鉢巻きで勉強すると、その世界観だけに取り憑かれてしまうのかもしれませんね。
【アーニャより】
ニックパーパチカのロシア語の勉強と言ったら、日本語に無理にオヤジギャグ風にこじつけるだけなんです。「もちろん」「いいよ」というロシア語は「カニアシダ」と聞こえるので、「ロシア語はもちろん蟹足だ!」なんて、乱暴な覚え方をしています。
最近「ミッションインポッシブル」のDVDで、ロシアの悪役がロシア語で仲間に電話しているシーンがありました。「お前が探していたアメリカ人(主人公イーサン・ハント)がいるだろう。もちろん連れて行ってやる。」といった字幕でした。
そのシーンでニックパーパチカは、「そらみろ!『カニアシダ』と言っているのが聞こえたぞ。ロシア語はもちろん蟹足だ!」とひとりで喜んでいました。
でも、ちょっとだけでも知っていると何となくロシアが近くなる気持ちになりますね。
そんなことからでも、少しずつ多言語・多文化を学んでいけばいいのかもしれません。
ニック&アーニャ